投資家の2大巨匠:バフェットとソロスに共通する哲学とは バフェットとソロス 勝利の投資学

著者:マーク・ティアー
出版社:ダイヤモンド社 (2005/9/29)

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こんな人、こんなシーンにおすすめ

  • 投資を始めて間もない人
  • 投資中上級者だけれど成果が出ない人やスランプに陥った人
  • 投資は学ぶより実践だと思い込んでいる人

投資にありがちな勘違いを2人の巨匠の考え方と比較

この本では、投資家が一般的に考えそうな事や行動を羅列し、実際は間違いであるという事を解説しています。
投資哲学ですが、具体的で理解しやすい内容となっています。例えば、成功する投資の習慣23か条を、達人と負け組投資家との対比で紹介しています。負け組投資家の考えが自分の考えと同じである事も多く、感情移入しやすいです。間違いと正解が明確にわかり、実行に移しやすいです。自分の関心が高い箇所から読み進めても良いですし、全体を通じて熟読できる内容です。

投資哲学は投資の柱

私の場合はFX業者の立場も経験しており、知識面では十分と思っていました。したがって、投資は実践でのみ磨けば良いとかつては感じておりました。投資家兼ファイナンシャルプランナーとして独立した後は、勉強は二の次で実践と行動で投資力を磨いておりましたが、この本だけは目に留まり熟読しました。
投資家にとってバフェットとソロスは神であり、この2人の共通な考えが同時に載っているため、効率的に学べるという理由もありました。また、投資に関して学ぶ事はないと過信していても、この2人の考えは知りたいとの思いもありました。
内容は、投資を行っている者であれば誰でも共感できる考えや行動が記載されており、内容に引き込まれやすく読みやすいでしょう。読後は、自分の投資スタイルがこの本によってゆるぎないものとなり、確立されたと思っています。さらに、投資で挫折した場合などに読み返す事で、ポジティブな気分にもなれ、再度挑戦してみようと意欲も沸くことでしょう。
本書は株式を中心とした考え方ですが、どの投資分野でも応用ができます。投資だけではなく生き方や考え方にも影響する内容で、心構えや行動に変化が現れるでしょう。
バフェットやソロスの本は多数あり、どれも読み難さを感じて敬遠したくなりますが、この本は楽しく読めます。バフェトやソロスの超一流投資家の運用利率なども記載されている為、適正な利回りがどの程度かも具体的に把握できます。また短期的に大きく儲かるのではなく、長く安定した利回りこそが重要であると気づくでしょう。
私が購入した投資本の中で、初心者に最もお勧めしたい一冊です。

書籍の評者

田中 和紀
ファイナンシャルアカデミー認定講師 1級ファイナンシャル技能士 CFP認定者

投資スタイルは、FXの短期投資のイメージとは大きく異なる長期投資のストロングスタイル。柔らかい口調とデモトレードなどを使って進められる授業は一見の価値あり。経験者から初心者まで幅広く支持される「ミスターFX」。

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