定年後の「第二の人生」に戸惑わないよう、
早目にお金と向き合って欲しい。
その気づきを促す支援を行っていきたい。

三菱鉛筆株式会社

人事部 部長 榊原紀浩 様

※所属部署や役職は2018年3月現在のものです

Company Information

三菱鉛筆株式会社:明治20年の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」を社是として、 50年以上のロングセラー商品『ユニ』などを中心としつつ、世界の筆記具市場をリードするメーカーとしての地位を築いてまいりました。
また、オフィスユースやOA関連商品も開発・販売。筆記具で培った施術力を、化粧品などの新規事業においても幅広く展開を図っております。
近年ではグローバル化を背景に、「世界一の筆記具メーカーになる」ことを目指し、日本国内のみならず、ボーダレス化する世界中の全ての国々へ様々な商品とサービスを提供しております。

研修導入の背景

創業132年。新卒で入社し定年までいる社員が多い家庭的な風土。生活の一部を会社が担っている。

比較的歴史が古い会社で、入社式でも「卒業(定年)までいてほしい」というメッセージを出しています。家庭的な風土なのでお互いを信頼し、協力し合う雰囲気があります。一方で比較的一人の担当業務の幅が広いため、責任を持って仕事に向かう社員が多いですね。
それもあってか、定年まで勤務してくれる社員がほとんどのように思います。

かなり長い時間を会社で過ごすことになるため、生活の一部を会社が担っていると捉えています。そのため、定年後の「第二の人生」を会社として、人事として、もっと支援できないだろうかと考えていました。

研修導入の狙い

定年後をリアルに準備してもらうには、単なる情報提供だけではなく、より個人の気持ちに寄り添うべき。

もともと58歳を迎える社員に向けて、定年するにあたり必要な情報を伝える研修はしていました。ですが人事にいると様々な情報が入ってきます。新聞や雑誌でも定年後に関するネガティブな情報が増えてきているなかで「本当に今のフォローアップで十分なんだろうか」と考えるようになりました。つまりこれまでの研修の「あとは個人の考え方で」というスタンスではなく、もっとリアルに定年後の生活を描けるような支援をするべきではないか、と。
また、定年直前になって準備をしろというのも無理があるので、50代に足を踏み入れたタイミングでの情報提供が必要と考えました。

ファイナンシャルアカデミーの選定理由

60歳以降のライフプランは社員によって様々。ひとつの共通の切り口が「お金」ではないか。

研修見直しのキーとなったのが「再雇用制度」です。ここをきちんと説明するということは、「働き方」や「介護」など、より多岐に渡って考えなくてはいけない。
ただ、社員個々人の状況やキャリアは異なります。その共通の切り口として「お金」に着目しました。お金をきっかけにしたら、自分の人生を考える気づきになるのではないかと思ったのです。また、会社として大切にしている「健康」「コミュニケーション」「モチベーション」という観点ともお金は親和性が高いと思いました。
研修委託先としては保険会社や銀行なども候補にあがったのですが、先入観があると学びの阻害になるため、フラットに知識提供できるファイナンシャルアカデミーを選びました。

研修実施後の効果・今後の展開

研修が家族とのコミュニケーションのきっかけになったケースも。

研修という短時間の場で全ての不安を解消するのは難しいため、何かのきっかけになればいいなとは考えていました。実際、「家に帰ってご飯を食べながら奥さんと話した」など、家族と話すきっかけになったという声もありました。また、再雇用制度について人事への問合せがあったり、なかには「もっとこうして欲しい」などという人事への要望・フィードバックが寄せられることもありましたね。人事としては、こういう現場の声が入ることはありがたいものです。
また、今年から50代に対する研修のスタート年齢を52歳にしています。会社としては働き方のメッセージをなるべく早目に情報提供していく方向で考えています。これからもライフイベントに合わせた社員の人生支援をしていきたいですね。

Program

研修の概要

『50代からはじめるマネープラン研修』

対  象:
50代社員
実施時期:
2018年2月16日・21日・22日
実施時間:
14:00〜17:00(途中休憩あり)
参加人数:
100名

本研修のPoint

  • 50代の中でもさらに具体的な年齢を想定

    同じ50代でも50歳と59歳では扱うべき内容は異なります。今回は52歳を想定し、まずは「自分もいつか定年を迎える」という事実を認識するためのイメージワークを導入しました。

  • 本当に必要なお金、本当に入るお金を知る

    家族構成一つとっても大きく変わる家計事情。「平均的には」でまとめるのではなく「自分の場合はどうか」を把握するためのワークを実施しました。

  • 自助努力の必要性に気づくことが次への行動に

    情報を知っているかどうか次第で賢く付き合える公的制度。幅広い内容を学ぶことで、自らアンテナを張って情報を掴み行動する重要性に気付けます。

Solution

研修の流れ

Pre-work事前課題

〔内 容〕
セルフワーク2種
「定年後の生活イメージワーク」
「定年後の家計イメージワーク」
〔時 期〕
研修実施約10日前
〔ねらい〕
・漠然としている自分の定年後の生活やキャリアを言語化する
・家計管理を家族に任せている傾向が強い世代であるため、
定年後デザインの前提となる現状の家計把握を行う
イメージ

Training集合研修

時間:14:00〜17:00(途中小休憩含む)

  • 第一部定年後デザインとマネープラン

    ・定年後のイメージ
    ・定年後に必要なお金
  • 第二部これからの「自分」のお金を知る

    ・公的年金の全体像
    ・会社からのお金と賢い年金の増やし方
    ・いざという時のお金
    ・自分の年金手帳を見てみよう
  • 第三部自らの手で定年後を設計する

    ・定年後のために今、始めること
    ・生涯貯蓄可能月数はあと何カ月?

【ファイナンシャルアカデミー担当の声】

お打ち合わせを始めた時点で、既に再雇用で働く社員様との座談会など様々な取り組みをされており、そういった既存の取り組みとあわせて、対象年齢の社員様にどのような形でマネー研修を行うと意味があるのか担当者様とじっくり考えて研修を設計しました。大切にしたキーワードは「気付き」。目の前のお仕事や生活で日々お忙しい50代前半の社員様が、今から定年後のお金について考える意味に気付けるよう、できるだけ具体的な話やワークを盛り込むよう工夫しました。今回の研修がご自身の今後の人生と向き合う最初のきっかけになれば嬉しいです。

Voice

研修実施後アンケートよりコメント抜粋

  • 退職後のマネープランは個々人によって違うと再認識できた。退職までに家計を見直したい
  • 知っていると思っていたが、意外と年金について知らないことが多かった。今後も相談できる場が欲しい
  • 早目に勉強が必要だと感じたが、講師の方の「今がチャンス」という言葉に勇気をもらえた
  • 定年後の自分の健康や家族のことをきちんと考えないといけないと思った
  • 今までは少し楽観的だったが、良いきっかけになりました
  • どのような費用を老後に向けて準備しておくか、リフォーム、家電買い換えなど具体的にイメージできた
  • もっと早い年代で資産運用や家計削減などの意識を持つ機会があっても良いかもしれない
  • 得はする必要はなくとも、知識を持っていれば損はしなくなると思う

※アンケートのフリーコメントより一部編集して抜粋

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